不動産投資でキャッシュフローは重要!シミュレーション方法を解説

不動産投資で物件を選ぶときは、キャッシュフローの確認は必須といえます。

というのも、不動産投資でキャッシュフローをシミュレーションしておかないと、長期的かつ継続的に収益を上げる物件か見極めができないからです。

そこでこの記事では、不動産投資でキャッシュフローが重要な理由と、具体的にシミュレーションする方法を解説していきます。

不動産投資のキャッシュフローとは?

不動産投資でいうキャッシュフローとは、不動産投資による「手残りの収益」になります。正確にいうと、キャッシュフローは「お金の流れ」なので、家賃という「収入」と不動産投資に関するランニングコストという「支出」を計算し、最終的にいくらが手元に残るか?という意味で使われます。

不動産投資でキャッシュフローが重要な理由は、ほかの投資と比べてランニングコストの項目が多く金額が高いからです。また、月単位の支出もあるため、きちんとキャッシュフローを考えないと月単位で赤字になるケースもあります。

だからこそ、不動産投資では「利回り」などの収益性を測る指標も重要ですが、「キャッシュフロー」というお金の流れを見える化することも重要になります。

不動産投資のキャッシュフローが変わる要素

不動産投資のキャッシュフローに関して知っておくべきことは、キャッシュフローが変わる以下の要素です。

  • 金利によって返済額は大きく変わる
  • 空室率と家賃下落率も読み込む
  • 長期的に経費になる項目

キャッシュフローが変わるということは収益が悪化する可能性があるということです。だからこそ、上記の「キャッシュフローが変わる要素」を知っておく必要があります。

金利によって返済額は大きく変わる

まずは、金利によって返済額は大きく変わる点を知っておきましょう。というのも、ローン返済額は支出の中で最も高額になりやすいため、金利変動によってさらに返済額が上がればキャッシュフローは大きく悪化するからです。

変動金利は要注意

不動産投資ローンで変動金利を選択した場合は以下の点を理解しておきましょう。

  • 半年ごとに金利は見直される
  • 5年ごとに返済額に反映する

特に、「5年ごとに返済額を見直す」という点を知っている方の中には勘違いしている人も多いですが、実は半年ごとに金利は見直されています。そのため、金利が上昇局面に入れば、半年ごとに見直された分が5年後に一気に反映されるため、返済額が大きく上昇する場合があります。

変動金利は「金利変動によって返済額が1.25倍以上は上がらない」というルールがありますが、そもそも1.25倍に上がっただけでも大きな支出増です。そのため、変動金利を組んでいる方は、金利上昇時の返済額の上昇もキャッシュフローに読み込んでおく必要があります。

固定期間選択型も注意が必要

また、3年固定や5年固定のように、固定期間選択型の場合も注意が必要です。というのも、固定期間選択型とは、一定期間は固定金利が適用されますが、その後は金利が変わる可能性があるからです。仮に、5年固定型を選択した場合には、5年間は金利が変わらないので返済額も変わりません。

しかし、5年後には変動金利に切り替えるか、再度固定金利選択型を選ぶかを判断します。いずれにしろ、固定期間が終われば金利が変わっている可能性はあるので、変動金利と同じように金利上昇時を想定しておく必要があるでしょう。

金利による返済額の違い

仮に、借入期間25年で、借入金額2,000万円、元利均等返済のローンを組んだ場合には、金利の違いによる返済額の違いは以下の通りです。

金利 1.50% 2.00% 2.50% 3.00%
年間ローン支払い額 ¥2,391,184 ¥2,543,112 ¥2,691,672 ¥2,845,260

上記のように、金利が1%違うだけで年間返済額で30万円もの差になります。この差はそのまま収支がマイナスになるということなので、金利によってキャッシュフローがどれだけ変わるかが分かるでしょう。このように、金利上昇を読み込むことの重要性が分かると思います。

空室率と家賃下落率も読み込む

また、空室率と家賃下落率も読み込んでおきます。どちらも正確に読み切ることはできませんが、不動産会社にヒアリングすることである程度は予測できます。また、特に家賃下落率については、以下の方法で調査することが可能です。

  • 周辺の競合物件をピックアップ
  • 家賃を㎡単価に換算
  • 築年数準に並び替える

上記を行うことで、築年数に応じた家賃が大体分かるので、築年数ごとの家賃下落率も分かるということです。もちろん、その通りに下落するかは分かりませんが、上記の調査を行った方がシミュレーションの精度は高くなります。

長期的に経費になる項目

また、キャッシュフローは以下の経費項目も変動も大きく影響します。

  • ローン返済額
  • 固定資産税・都市計画税
  • 退去時の原状回復費用
  • 管理委託手数料
  • 火災保険料や地震保険料
  • 管理費・修繕積立金(区分所有)
  • 共用部の修繕費用(一棟投資)
  • 税理士への報酬(確定申告を依頼する場合)
  • その他経費(物件運営のための交通費など)

上記の経費は、ある程度事前に読み込むことができます。まずは上記の支出を理解し、不動産会社に具体的な金額をヒアリングしましょう。その後に、次章で解説する「キャッシュフローのシミュレーション」に移ります。

不動産投資のキャッシュフローのシミュレーション

さいごに、不動産投資のキャッシュフローのシミュレーションをします。例として、年間家賃収入250万円、空室が年間0.5か月想定、家賃下落率が1年で1.5%を想定すると、15年スパンでのキャッシュフローは以下の通り(単位:万円)です。

年数 CF 家賃収入 臨時収入
(礼金など)
ローン
支払い
経費 特別経費 備考
1年目 35 240 0 100 75 30 不動産取得税
2年目 61 236 0 100 75 0
3年目 38 233 20 100 75 40 退去時の補修費
4年目 54 229 0 100 75 0
5年目 -29 226 0 100 75 80 共用部の補修費
6年目 27 222 20 100 75 40 退去時の補修費
7年目 43 218 0 100 75 0
8年目 40 215 0 100 75 0
9年目 16 211 20 100 75 40 退去時の補修費
10年目 -47 208 0 100 75 80 リフォームなど
11年目 29 204 0 100 75 0
12年目 5 200 20 100 75 40 退去時の補修費
13年目 22 197 0 100 75 0
14年目 18 193 0 100 75 0
15年目 -65 190 20 100 75 100 退去時の補修費&
共用部の補修

CF(キャッシュフロー)の欄が、その年に手元に残る予定のキャッシュです。経費は上記の年間経費額の合計で、特別経費は備考欄の通りになります。また、変動金利や固定金利選択型のローンの場合は、上記の「ローン返済額」を定期的に上昇されるケースもあります。

上記のキャッシュフローのシミュレーションはあくまで一例であり、読み込む経費額も空室率・家賃下落率も物件によって異なるので注意しましょう。このシミュレーションを参考に、自分の物件に落とし込んでシミュレーションしてみてください。

不動産投資のキャッシュフローまとめ

このように、不動産投資のキャッシュフローは長期的な収支バランスを予測することができます。言い換えると、不動産投資でキャッシュフローをシミュレーションしておくということは、長期的に収益を上げられる物件の見極めにつながるということです。そのため、不動産投資をする際は、必ずキャッシュフローのシミュレーションをしましょう。

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