不動産投資のレバレッジ効果とは?

不動産投資を行うメリットの1つに、「レバレッジ効果が高い投資である」という点が挙げられます。しかし、レバレッジ効果という言葉は一般的ではないため、良く意味が分かっていない方も多いでしょう。そこでこの記事では、不動産投資のレバレッジ効果とは具体的にどのような効果なのか?メリットやリスクは何か?という点について詳しく解説していきます。

不動産投資のレバレッジ効果とは?

レバレッジ効果とは「てこの原理」のことであり、小さい力で大きな効果をもたらすことをいいます。不動産投資でいうレバレッジ効果とは、簡単にいうと「小さい資金で高額な資産(物件)を取得すること」と認識して良いでしょう。具体的にいうと、不動産投資はローンを組めるので、ローンを組むことで自己資金は少ないながらも大きな資産を取得することができます。

不動産投資のレバレッジについて知っておくべきこと

前項で不動産投資におけるレバレッジ効果が分かったと思いますが、次に不動産投資のレバレッジ効果について知っておくべき以下について解説します。

  • ローンはレバレッジ効果を何倍にするか?
  • レバレッジ効果VS利回り
  • レバレッジ効果のリスク

ローンはレバレッジ効果を何倍にするか?

1つ目は、ローンはレバレッジ効果を何倍にするか?という点です。実際にレバレッジ効果が何倍になるかは人によって異なりますが、レバレッジ効果が高い借入者・物件の特徴は以下の通りです。

  • 収入が高い
  • 収入が安定している
  • 年齢が比較的若い
  • 物件の収益性が高い
  • 物件の担保価値が高い

上記のような借入者および物件は、金融機関からの評価が高くなるため高額な借入ができるのです。そのため、このような点を知っておけば、自分がレバレッジ効果の高い投資ができるかどうかが分かってくるでしょう。

収入が高い

まず、収入が高い人は金融機関からの評価が高い傾向にあります。当然ながら、金融機関からすると収入が高いということは、返済に充てるお金が多いので安心感があるからです。一般的には「年間返済額÷借入金額」で算出する返済率を割り出し、その返済率が一定率以下でないと審査がNGになるケースが多いです。

収入が安定している

しかし、収入が高いだけはなく、そこには「安定性」が求められます。たとえば、前年の年収650万円の公務員と1,200万円の個人事業主を比較すると、必ずしも年収1,200万円の個人事業主が評価されるわけではなく、「安定性」という要素が重要になります。

たとえば、個人事業主の年収推移が400万円・380万円・1,200万円であれば安定性に欠けます。言い換えると、前年の1,200万円が偶然であり、来年からは400万円前後に戻るかもしれません。そうなると、金融機関からすると不安になり審査は厳しくなるでしょう。一方、公務員の方は安定性が高いので、年収が高くなくても金融機関からの評価は高いです。

年齢が比較的若い

また、借入者の年齢も関係してきます。なぜなら、若いということは「返済期間中に退職しない」からです。要は、借入者の年齢が高いと、返済期間中に退職することで収入が途絶えてしまうリスクがあるのです。

とはいえ、若ければ良いというわけではなく、社会人としての会社への勤続年数が3年以上あり、なおかつ若いというのが理想です。少なくとも、借入期間中に定年を迎える場合は、退職金や年金等、退職後の収入を聞かれるケースが多いでしょう。

物件の収益性が高い

さらに、不動産投資の場合は、返済原資の基本は家賃収入です。もちろん、家賃収入がない状態や突発的な支出が発生することもあるので、上述した「年収」なども重要です。ただ、いくら年収が高くても家賃収入が見込めない物件は返済が厳しくなるので、物件の収益性は重要になります。

そのため、たとえば立地が良くても空室が目立つ物件などでは、ローンの借入金額が低くなるため、レバレッジ効果も低くなるということです。

物件の担保価値が高い

物件の担保価値が高いとレバレッジ効果も高くなる理由は、金融機関は物件に抵当権(担保)を設定をするからです。要は、借入者がローン返済不能になったとき、その物件を売却して返済に充てるということです。そのため、たとえば地方の築古物件などの担保価値が低い物件への融資は、上述した要素が高くてもレバレッジ効果は低くなるでしょう。

レバレッジ効果VS利回り

前項で、レバレッジ効果が高くなる人…言い換えると、高額な借入がしやすい人の特徴が分かったと思います。次に、レバレッジ効果と利回りを比較します。というのも、レバレッジ効果も利回りも「収益性」を測る指標ではありますが、どちらか片方ではなく両方の要素を考える必要があるからです。

利回りとは?

利回りとは以下3種類あります。

  • 表面利回り:年間家賃収入÷物件価格
  • 実質利回り:(年間家賃収入-経費)÷物件価格
  • 返済後利回り:(年間家賃収入-経費-ローン返済)÷物件価格

一般的に、投資の収益は「物件取得価格×利回り」という計算式で算出することができます。上記のどの利回りをチョイスするかはケースバイケースではありますが、どの利回りにしろ計算式は変わりません。

レバレッジ効果と利回り

レバレッジ効果と利回りを両方見る必要がある理由は、以下を見れば分かるでしょう。

  • Aさん:自己資金300万円×レバレッジ10倍×利回り5%150万円
  • Bさん:自己資金300×レバレッジ5倍×利回り8%120万円

このように、Aさんは金融機関からの評価が高いので、レバレッジ効果も高いですが利回りは5%です。一方、Bさんは金融機関からの評価が低いので、レバレッジ効果は低いですが利回りは8%あります。結果的にはレバレッジ効果が高いAさんの方が収益は大きくなっていますが、レバレッジ効果と利回りの両方が大事であることが分かるでしょう。

レバレッジ効果のリスク

ここまでで、レバレッジ効果の概要やその効果が分かったと思います。さいごに、レバレッジ効果が高いことによるリスクである以下を解説します。

  • 運用失敗時の支出額が大きくなる
  • 初期費用も大きくなる

運用失敗時の支出額が大きくなる

まずは、運用失敗時の支出額が大きくなる点です。たとえば、ローンの借入額が3,000万円で、借入期間が25年の場合は、借入額によって以下のように返済額が変わります。

借入金額 月々返済額
2,000万円 84,771円
3,000万円 127,156円
4,000万円 169,542円

当然、借入額が大きい方がレバレッジ効果も大きくなりますが、上記のように金利負担が膨らむので返済額も大きくなります。そのため、空室になったときの返済負担も厳しくなるというリスクにつながるのです。

初期費用も大きくなる

次に、初期費用も大きくなるというリスクがあります。ローンの借入時の初期費用は、金融機関へ支払う手数料と、保証会社へ支払う保証料という2種類です。これらの費用は金融機関によって異なりますが、たとえば手数料が5万円で、保証料が「借入額×2%」という設定の金融機関もあります。

つまり、借入額が大きいほど…レバレッジ効果が高くなるほど初期費用が上がってしまうということです。場合によっては100万円単位の差になるので、レバレッジ効果が高い投資ほど初期費用も気を付ける必要があります。

不動産投資のレバレッジまとめ

このように、不動産投資はローンを組むことでレバレッジ効果を高め、それによって不動産投資の収益性を高くすることができます。ただし、レバレッジ効果と利回りはセットで考える必要があり、レバレッジ効果にはリスクがある点は認識しておきましょう。