家の解体を検討している人の中には、解体費用がどのくらいかかるか検討がつかない人もいるでしょう。
家の解体を経験することは少ないので、そもそもどうやって解体すれば良いのか分からない方も多いので無理もありません。
そこでこの記事では、60坪の家の解体費用とは?解体費用が上がる要素とは?という点について詳しく解説していきます。
目次
60坪の家解体費用と知っておくべきこと

60坪の家解体費用と知っておくべきことについて以下を解説します。
- 60坪の家解体費用の相場金額
- 解体費用が上がるケース
- 解体するときの流れ
60坪の家解体費用の相場金額
まずは、解体費用の相場金額を見ていきましょう。構造・坪数別の解体費用相場は以下の通りです。
構造別の相場 | 20坪 | 30坪 | 40坪 | 50坪 |
---|---|---|---|---|
木造 | 32,000円 | 29,000円 | 28,000円 | 28,000円 |
鉄骨造 | 29,000円 | 34,000円 | 32,000円 | 37,000円 |
鉄筋コンクリート造(RC) | 38,000円 | 58,000円 | 40,000円 | 46,000円 |
上記は坪単価になります。そのため、60坪(約198㎡)の建物であれば、木造で168万円(28,000円×60坪)、鉄骨造で222万円(37,000円×60坪)、鉄筋コンクリート造で276万円(46,000円×60坪)になります。
解体費用が上がるケース
築古物件を解体する際の注意点は以下の点です。
- 運搬しにくい
- 住宅が密集している地域
- 外構部分の撤去物が多い
- 地中に障害物がある
ケースによっては工期が延びたり解体費用が上がったりするので気を付けましょう。
運搬しにくい
1つ目の注意点は、道路が狭かったり、道路に面している部分が狭かったりと、重機やトラックなどの運搬車が侵入しにくい場合です。家の解体には重機やトラックを家に横付けする必要がありますが、一般車両ではないので道路が狭いと入ることすらできません。
仮に、廃棄物を載せるトラックが家の横に駐車できず、家から離れた場所に駐車するとします。そうなると、廃棄物をわざわざそのトラックに運搬するための手間がかかるので、工期が延びます。工期が延びるということは、人件費などのコストもかかってくるため、結果的に解体費用が高くなるというわけです。
住宅が密集している地域
解体する家が、いわゆる「住宅密集地」である場合は、以下の理由で費用が高くなるケースがあります。
- 質の高い養生シートの設置が必要
- 廃棄物の少量ずつしか運べない(騒音や粉じん防止)
- 近隣からのクレームによる工事の一時ストップ
つまり、近隣の方の住宅が近くにあるため、通常の家の解体よりも気を遣わなければいけないのです。それによって、前項と同じく廃棄物の運搬に時間がかかるなど、工期が延びる可能性があります。
外構部分の撤去物が多い
次に、外構部分の撤去物が多いときも解体費用は高くなりがちです。外構部分の撤去物とは、具体的には以下を指します。
- ブロック塀
- 門扉
- 樹木
- 石畳
- 車庫
- 倉庫や物置
このように、家本体以外にもたとえば立派なブロック塀があったり倉庫があったりすると、その部分を解体するのに手間と時間がかかります。そのため、この辺りは解体業者と良く現地で確認しておきましょう。
地中に障害物がある
もし、地中に障害物があった場合には、次に建築する人のために撤去しておく必要があります。たとえば、数十年前に建築した実家を解体するとします。その家は数十年前に建築されたので、当時は解体も今より適当だった可能性もあるでしょう。
そのため、前所有者の家の基礎部分が残ったまま建築している可能性もあり、その場合は「前所有者の家の基礎部分」も今回は撤去の対象となります。つまり、今建築している家の前に建築されていた家の基礎部分も、解体費用が発生してしまうということです。
解体するときの流れ
前項までで、60坪の家を解体するときの費用や、解体費用が高くなってしまうケースが分かったと思います。次は、実際に解体するときには何をすれば良いか?という点について、解体するときの流れを解説してきます。
書類の準備
家の解体時は、家の構造や床面積の確認などが必要になるので、土地・建物の図面集や登記簿謄本などを用意しておきましょう。ただ、これらが見つからない場合には、まずは解体業者に必要な書類をヒアリングしてから収集した方が、効率的に書類集めができます。
解体業者の選定
次に、解体業者を選定します。解体業者を選定するときは、解体工事のナコウドを利用して、複数社へ一括見積りすることをおすすめします。というのも、解体業者によって解体工事の内容や費用などが異なるので、優良な解体業者を見極める必要があります。
ナコウドであれば1分ほどの入力作業で複数社へ見積もり依頼できる上、ハウスメーカーや工務店ではなく直接解体の専門業者とやり取りすることが可能です。直接やり取りすることで中間マージンが発生しないので、比較的安価な見積もりになります。
現地調査
ただ、上述したように、道路状況や外構部分によって解体費用は変わってきます。そのため、実際には現地調査をしないと正確な解体費用の見積もりは算出できません。具体的には、現地調査で以下を確認します。
- 建物の状態や形状
- 道路づけなどの立地
- 近隣住宅との距離
- 地中物の確認
この現地確認を経て見積もり金額が提示されるという流れです。
見積もり確認
次に見積もり額の確認をしますが、その際は項目ごとの見積もり額を確認しましょう。たとえば、「養生」「外構解体費用」など項目ごとに詳細な見積もりが記載されているので、その金額を各社で比較するというわけです。というのも、もし見積もり額が安い、もしくは高い場合にはその理由を聞くことで解体業者を比較することができます。
解体業者との契約
見積もりを比較して依頼する解体業者を絞ったら、解体業者と「解体工事契約書」を締結します。当然ながら解体工事契約書は必ず締結するべきであり、これは国土交通省も「発注者・受注者間における建設業法令遵守ガイドライン」で、注意喚起している内容です。
また、契約書は以下の内容を最終確認しておきましょう。
- 工事内容の詳細
- 解体工事費用の総額
- 項目ごとの費用詳細
- 工事期間
近隣への挨拶
解体工事に伴い騒音や粉じんなど発生するので、近隣へは迷惑をかけてしまいます。解体工事は1か月から長ければ3か月ほどの期間がかかることもあるので、近隣の方への挨拶は必須といえるでしょう。基本的には、近隣への挨拶は解体業者が行いますが、親しい方には依頼者(施主)から言った方がスムーズです。
配管や配線の撤去
解体工事に着手する前に、電気・ガス・水道の事業者へ連絡し、設備を撤去する必要があります。解体業者から指示があると思いますが、事前に連絡をする必要がある点は認識しておきましょう。
解体工事着手
ここまで終われば、いよいよ解体工事に着手します。本体工事に伴って危険そうな外構部分をはじめに撤去し、その後に本体工事に着手するという流れです。工事は解体業者に任せて構いませんが、近隣とのトラブル防止のため、作業時間を守っているか?きちんと養生しているか?などは確認すると良いです。
土地の整地
解体工事が終わった後は、解体工事によって凸凹になった土地を整地します。整地する方法は業者によって異なりますが、整地が終わったら解体工事も全て完了です。
まとめ

このように、60坪の家を解体するときの費用は168万円~278万円です。ただし、上述したように物件によって見積もり額は異なり、業者によっても異なります。そのため、まずはナコウドを利用して解体業者に一括見積もり依頼をしましょう。その上で、優良な解体業者を選定するという流れです。